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Kansai Social Policy Studies Network

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  関西 SPSN Newsletter No.2(2005/04/6)

 

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発行:SPSN (Social Policy Studies Network)関西事務局

 EMAIL: shizu@mvj.biglobe.ne.jp(事務局機関紙担当)

 URL: http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~suginoa/spsn/

 

SPSN関西 運営委員:杉野昭博、河野真、鎮目真人、所道彦、亀山俊朗

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住所・アドレス変更の場合は、事務局まで

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◆転居、所属変更等により、連絡先、電子メールアドレスなどを変更された方は、事務局までご一報ください。Newsletterの送付の中止を希望される方も同様です。

 

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  第 2 回研究会の報告

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◆第2回研究会が、2005年2月12日(土)午後、関西大学にて開催されました。

 

●報告

介護保険見直しのいくつかの論点 ― 障害者福祉の「統合」問題を中心に

報告者:杉野昭博氏(関西大学)

コメンテーター:平岡公一氏(お茶の水女子大学)

八田和子氏(福山平成大学)

 

●報告概要

 

 平成17年の介護保険法改正に向けてさまざまな論点や議論があったが、年齢制限撤廃が先送りとなったために、「給付抑制」だけがやや目立つ印象になっている。年齢制限撤廃が実施できなかった最大の理由は、障害者サービスを介護保険制度に組み込むことができなかったためだと考えられる。もともと障害者サービスは、介護保険サービスに比べて幅広い内容を持っており、そのすべてを介護保険サービスに転換することは無理があり、現行の介護保険に吸収できないサービスや給付をどのように保障していくのかといった点をしっかり詰めておかないと、障害者の不安や反対を払拭できない。また、社会保障審議会の委員のなかにも、リスクが限定される障害者福祉と、誰もがリスクを抱える老後のための介護保険との性格の違いを指摘する声もあり、障害者福祉と介護保険とを接続することは「無理筋」のような印象が広がる。

 たとえば、障害者サービスを介護保険に取り込まなくても、@給付を現状の65歳以上のままとしながら、負担だけを20歳以上まで拡大するか、A老人医療費制度と介護保険を統合するといった方法でも、財源問題の解決は可能に見える。にもかかわらず、障害者福祉との「統合」がめざされた理由を探すと、介護保険における保険料負担の増大に見合う税負担をどこから調達するのかという観点が注目される。仮に保険料負担を20歳以上にまで拡大すると年間7000億円の保険料増収となるが、保険料と税負担がそれぞれ五割と定められている介護保険制度の場合、税負担も7000億円増額しなければならない。そのためには、既存の税財源サービスを削減することによって介護保険の税負担増額分をまかなう必要があるだろう。したがって、介護保険の保険料を増額するためには、その金額に見合うだけの「税財源によるサービス」のリストラ、すなわち、介護保険制度への「統合」が必要となる。

 この意味では、「措置の保険化」という「社会福祉基礎構造改革」は、タコが社会保険という胴体を維持するために、措置制度という足を食べているような構図として理解することも可能かもしれない。

 

 

◆参加者は以下の36名でした(順不同)

 

杉野昭博(関西大学) 、亀山俊朗(大阪大学大学院)、松原一郎(関西大学)、河野真(兵庫大学)、鎮目真人(同志社女子大学)、岩田憲治(NALC)、右京信治(法政大学)、宮川暢生、佐藤卓利(立命館大学)、田畑雄紀(関西大学大学院)、吉田しおり(関西大学)、居神浩(神戸国際大学)、岩渕亜希子(大阪大学)、赤松昭(大阪市立大学)、辻光司(関西大学大学院)、奥田憲昭(大分大学)、木下裕美子(東京工業大学)、鳥海直美(千里金襴大学)、田中里美(広島国際学院大学)、日下菜穂子(同志社女子大学)、山地久美子(神戸大学大学院)、吉岡洋子(大阪大学大学院)、岡崎貴志(大阪大学)、要田洋江(大阪市立大学)、竹内和利(京都ノートルダム女子大)、草山太郎(大阪体育大)、倉本智明(関西大学)、清水弥生(神戸女子大学)、奥西栄介(大阪人間科学大学)、堤修三(大阪大学)、太田美帆(大阪大学大学院)、船本淑恵(龍谷大学大学院)、斉藤嘉孝(国際医療福祉大学)、大和礼子(関西大学)、八田和子(福山平成大学)、平岡公一(お茶の水女子大学)。

 

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 第 3 回研究会のご案内

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3回研究会は、7月9日(土)、もしくは、7月23日(土)に関西大学で開催する予定です。詳細が決まり次第、再度連絡します。ご参加宜しくお願い致します。

 

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SPSN関西関係者の著書・論文

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◇この欄には、著書のほか、雑誌論文、修士論文、博士論文等についても、掲載します。著書、報告書、論文等を刊行・発表された方は、ぜひ事務局までご一報ください。

 

 

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  SPSN関西事務局

  EMAIL  shizu@mvj.biglobe.ne.jp(事務局機関紙担当)

  URL   http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~suginoa/spsn/

 

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