3.ケガをとりまく環境要因

 親との関係

 子どもの競技活動に親が強い関心を寄せるのは、競技レベルが高ければ高いほど当たり前かもしれないが、子どもの試合を必ず応援に来る親も少なくないこと、親のそうした行動は、おのずと子どもに「試合に出たい」という気持ちや、さらには、試合で結果を出して親の期待にこたえたいという気持ちを強く抱かせることは、一般にはあまり知られていないのではないだろうか。

こうした、親の目を意識した子どもの行動は、高校生などの場合は、プレーそのものにも少なからず影響を与えるために、強豪校の指導者は、保護者対策も怠らない。

(杉野昭博『スポーツ障害から生き方を学ぶ―ケガをめぐる競技者たちの語り』2010年 生活書院より抜粋)転載はしないでください