障害学研究会関西部会からのお知らせ

「スポーツ障害の障害学」研究プロジェクト中間報告

日時:2008年6月28日(土)14時00分〜17時30分

場所:関西学院大学大阪梅田キャンパス(茶屋町アプローズタワー14階)1407教室

参加費:1000円

報告レジュメ ワードファイル ・ テキストファイル

「スポーツ障害の障害学」研究報告会のご案内

 杉野は2004年以来、関西大学で「障害学ゼミ」を開講し、毎年学生による研究プロジェクトを指導してきました。07年度は、スポーツ障害の経験をケガした選手たちに語ってもらうというインタビュー調査をおこない、08年度はこの調査をもとにいくつかの展開を考えています。また、08年4月に杉野が関学に移動したため、「障害学ゼミ」は08年度関大4年を最後に09年度は休講となり、関学での「障害学ゼミ」が再開するのは10年度からとなります。その間、「スポーツ障害」研究が停滞することは非常に残念ですので、できればこの研究プロジェクトに参加したいという方がいれば、色々な可能性を考えたいと思っています。

 そんなわけで今回の研究報告の目的はおもに二つです。ひとつは、この研究プロジェクトの概要を紹介して共同研究プロジェクトの可能性をさぐることです。もう一つは、2008年2月9日に関西大学でおこなった研究報告会では、残念ながら雪のため障害当事者の参加が得られませんでした。この研究プロジェクトの目的の一つは「スポーツ障害」と「中途障害」や「軽度障害」との関連性を検討することにもあり、障害当事者研究者の意見もぜひ聞かせてもらいたいと思います。

 「スポーツ障害の障害学」とは、いわゆる「障がい者スポーツ」の研究ではありません。(それはそれで障害学的に面白い研究もありますが。)「スポーツ障害」と「障害学」を結びつけようとする理由は、「スポーツ障害の経験」と「中途障害や軽度障害の経験」には類似する点が多々あるように思えるからです。また、「ケガをなおしたり予防したりするための研究」しかなく、それすらも一般の人が思っているよりもずっと不充分な状況のなかで、「ケガが治らない選手はどうしたらよいのか」といった問いに答えるような「選手目線」の研究はまったく存在しないと言ってよいでしょう。そういう点でも、「障害当事者視点」を重視する「障害学」から、この研究テーマにアプローチする意義があると思います。「スポーツ障害」に関する予防と治療やリハビリだけの研究ではあきたらない人はぜひこの研究プロジェクトを見てみてください。

 今回の報告では、プロジェクトの目的や意義および研究進捗状況や今後の予定を杉野が説明した後、「スポーツでケガをした人たちの語り」を中途障害や軽度障害との関連という点から学生に報告してもらいます。。


関西大学障害学ゼミ(KDSG)過去の研究会

関西大学杉野ゼミ(Kandai Disability Studies Group:KDSG)では2004年度から「障害学」をテーマに共同研究を毎年報告発表してきました。

2008年2月9日 「スポーツ障害の障害学〜スポーツでケガをした人たちの声」
レジュメはこちらから

2007年2月10日 「障害研修の効果測定」と「障害家族研究の展望」
レジュメはこちらから

2006年2月4日 「知的障害と絵文字 −障害学の観点から」
レジュメ(ワードテキスト)(2006年2月4日・第15回神戸障害学サロン)


2005年2月6日 「障害疑似体験の功罪〜実態調査と自主体験結果から」
レジュメ(ワードテキスト)(2005年2月6日・障害学研究会関西部会第23回研究会)



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